ライフプランについて

「ライフプラン」、この言葉は皆さん1度は聞いたことがあるかと思います。

「ライフプラン」とは、文字どおり人生設計のことで、就職、結婚、自宅購入など人生においてのイベントや将来の資金計画などを一つの表にし、一目でわかるようにすることです。

この「ライフプラン」を作成することをライフプランニングと言います。
ライフプランニングは、ライフイベント表のほかに、キャッシュフロー表及びバランスシートを作成することで、節目節目に迎えるイベントに必要な費用を把握し、計画的に資金を用意することで、将来への不安を少なくする効果があります。

人生の先々にどのような出来事が待っているかは誰にも分かりませんが、その通りに行くかどうかは分からなくても、事前に計画し準備しておくことで、かなりの不安やストレスは軽減されるはずです。

ライフプランニングは、年齢によって内容が変わってきますし、家族構成にも左右されます。
一人ひとり違う人生があるように、ライフプランニングも十人十色です。

また、ライフプランは一度作ってしまえばそれで終わりではありません。自分の人生が予定通りに進んだとしても、途中で考えや方針が変わることで進む道が変わるかもしれません。

そのときどきの状況が変われば、先の計画も違ったものになります。そのためライフプランは定期的に見直す必要があります。
ここでは、当方がお客様に提案するライフプランニングについてご説明いたします。

  • ライフプランニングの内容
  • ライフプランニングを作成する意味及びその効果
  • ライフプランニングをファイナンシャルプランナーに依頼する時の注意点
  • ライフプランニングを作成するメリット、デメリット

ライフプランニングの内容

「ライフプランニング」の中身は、基本の形はA4用紙にして20~30枚の分量になります。
大まかな内容は以下のとおりです。


・ライフイベント表
・改善前のキャッシュフロー表
・現状の問題点の洗い出し
・改善後のキャッシュフロー表
・改善策後の効果の分析

 上記した例はほんの一部であり、ライフプランニングの中身は多岐にわたります。
 ライフイベントやキャッシュフロー等で将来の計画を立てますが、必ずしもその通りに行くとは限りません。

 ご自身の、或いはご家族内での計画が中止になったり、逆に突然出てくることもあるでしょうし、予想もしないアクシデントがないとも限りません。
 そうは言いつつも、無計画で将来見通しの立たない人生を送るよりは、先々予想される出来事に対応できる準備をしておいた方が安心した生活を送れるはずです。
 

 1度計画を立てたなら、その後の定期的(半年、1年毎など)な見直しは必要です。
 特にキャッシュフロー表の定期的な見直しは大切です。資産額が下降気味であれば、原因を探りプラスになるような策を考えるなど、知らず知らずのうちに家計収支が悪化することがないような計画づくりの再考が求められます。

 当方はお客様のよりよい生活を送るためのライフプランニングのお手伝いをさせていただきます。例え家計収支が悪化したとしても、これ以上傷口を広げないために、現状を分析し、将来の見通しをお客様と話し合うことで修正を計っていきます。
 ライフプランニングは己を知ることから始まります。まずは、ご自身及びご家族の現状と資産額等を洗い出してみましょう。

現状把握

資産に関する事項が主になります。

  • 家族の状況(家族構成、就業形態、健康状態 等)
  • 自己資産(貯蓄、投資額、住宅ローンを含む借金)
  • 現在の家計状況(収支状況、返済計画) 等

ライフイベント表

 現状が見えたところで、次は先を見据えた計画を立てます。進学、就職、結婚など人生には様々なイベントがあります。
 ライフプランを立てるには、この「ライフイベント」が重要となってきます。
 「ライフイベント」を考える際には、年代に応じた設計が大切です。

 結婚や就職、転職、海外赴任などから車の購入や海外旅行まで、人生の転機となる出来事や大きな買い物をすることがあります。そのことにより資産額がどのように変化するかを予測し、先々の資金計画を立てることで将来の安定した生活を送れるようにします。

しかし、計画を立てていてもその通りに行くとは限りません。ライフイベントも後々修正を余儀なくされることも少なからず出て来ることも考えられます。

 ライフイベントは、予定していたものが無くなる、或いはその逆に突発的に発生する可能性もあります。
 ライフイベントが変化すると修正が必要になり、それに見合う費用も変化しますし、費用が動くと資産額も変わります。修正はその都度でなくても、例えば1年毎とか定期的な見直しは必要でしょう。

少し具体的に、30代の共働き夫婦で小学生の男の子を持つ、賃貸マンション居住の3人家族をモデルにライフイベントを考えてみます。

  • 夫婦の将来のキャリアプラン
  • 子どもの教育資金
  • 将来の自宅保有の有無、購入時期
  • 自宅を購入した場合、その後のリフォーム費用
  • 車を購入予定であれば、その時期 等

 上記以外にも、退職や転職、海外赴任など様々な出来事が予想されるでしょう。
 例えば、子どもの教育資金は、将来大学まで行くのと高校から就職するのとでは、必要とする金額が大きく変わってきます。

 貯蓄から出すのか、奨学金を借りるのか。今は貯蓄から出そうと考えていても、途中で計画が狂い、奨学金から借りらざるを得なかった。となる可能性もゼロではありません。

下の表は、ライフイベント表のサンプルです。

キャッシュフロー表

現状を把握し、先々の予定の見通しを立てたなら、次にキャッシュフロー表を作成します。キャッシュフローはお金の流れを意味しますが、ここでは将来の資金計画のようなものになります。ライフイベント表ではその時々のイベントに要する費用が分かりますが、キャッシュフロー表では、それに加え収入及び資産額を入れていきます。その時々の収支がひと目で分かるような表を作成するわけです。
サンプルがこちらです。

このキャッシュフロー表の左上にある表題を見て分かると思いますが、「提案後」となっています。
1度現状の資産を基にキャッシュフロー表を作成し、それを基に分析及び改善を求め、それらを基にFPが「FPからのご提案」という形で再度キャッシュフロー表を作成します。
それが「提案後」のキャッシュフロー表となります。

この表の場合は、収支が途中でマイナスとなっています。改善してもマイナスになる場合は、収入を増やすか支出を抑えるかのどちらかしかありません。
当方は可能な限りお客様のご要望に沿ったライフプラン作りに努めますが、収支がマイナスにならないようなアドバイスをするのが本来の役割です。
収支をプラスに持っていくためには、時として、お客様に対して少々厳しめのご提案をさせていただくことがあるかも知れません。

ライフプランニングの意味及びその効果

 以上、ライフプランの1つである「ライフイベント」について見てきました。
 人は、試験勉強、資格合格のための勉強、業務計画、などなど1つの物事を成し遂げようとするときに計画を立てます。
 無計画な行動と計画的な行動。どちらが成功率が高いかは自明の理です。

 ライフプランも同じで、先のことを考えずに行動し、日々お金を消費していくのと、目標を立てて計画的に使っていくのとでは、後々大きな差が出てきます。(宝くじが当たった、競馬で万馬券が当たった、予想もしない臨時収入があった。となると話は別ですが・・・)

 ライフプランを作成することは、現状を「見える化」し、先の計画を立てやすくします。
 また、先々アクシデントが発生したとしても、その都度修正を計り、対策を練るなどし、将来の不安要素を可能な限り取り除いていきます。

ライフプランニングをファイナンシャルプランナーに依頼するときの注意点

ライフプランニングをファイナンシャルプランナーに依頼する場合には、ライフプランニングに必要な情報を提供しなければなりません。

具体的な例としましては、

  • 収入、貯蓄などの資産(ローンなどの借財も含む)
  • 食費、光熱費、通信費などの基本生活費
  • 生命保険、傷害保険などの保険料
  • 子供がいる場合は教育費
  • その他、交際費、レジャー費、小遣い 等

 ここでお分かりかと思いますが、極めてプライベートな部分である収入や資産・生活費等を、具体的な金額を添えてファイナンシャルプランナーに情報提供をしなければなりません。

 これらはライフプランニングを作る上では欠かせない情報であります。恥ずかしいからと言って、見栄を張って実際と違う金額を言ったとしたら、正確なライフプランニングができません。これでは、何のために高いお金を払って依頼したか分かりません。
 自身の又は家族の経済状況を第三者に話すのに抵抗がある場合は、ご自身でライフプランを作成することも選択肢の1つでしょう。

 ライフプランの作成方法は、YouTube等で紹介していますので、それを参考にしていただければ良いでしょう。しかし、ライフプランニングを正確に行うにはお金に関する多少の知識が必要です。費用対効果を考えると、金融関連に精通したFPにお願いした方が得策だと思います。

 特に当方の「TK Life Support」は、お客様からお預かりした貴重な情報は大切にお守りするのは勿論のこと、それを基に情報・分析し、先の見通しが明るい未来を築けるようにサポートいたします。

ライフプランに終わりはありません。

 ライフプランは、先の人生の計画表のようなものですから、極端に言えば終わりはありません。
 先の計画が必要でなくなるときは、その人の人生が終わるときです。

 例え60、70歳になっても、現状の資産額を把握しておくことに損はありませんし、先々の計画を考えておくのも精神的にゆとりが出てくると思います。

 例えば、年金生活を送られている方は、目減りしていく資産はどの程度持つのか。或いは数年後に無くなってしまうのか。数年後に資産が尽きることが想定される場合には、月々の支出を意識的に減らす努力が必要ですし、精神的・体力的に問題なければ収入を得る方法を模索するなど、早くから何か手を打つ必要があります。そのときに役立つのがライフプランニングです。

自分で作るのも良し、ファイナンシャルプランナーに頼むのも良し。ご自身で作成する場合はキッチリした内容にこだわる必要はありませんが、どうせ作るならより正確に先が見通せるようなプランにしたいものです。
ご自身の資産状況の把握と将来の資金計画を考える意味でも、1度ライフプランを作成してみてはいかがでしょうか。